赦しなさいは、間違っていた…

Kazuの記録

子供の頃の私は、父親に対して「死ねばいいのに…」そう思ってた。

小学校にまだ行ってないぐらいですね…
5歳から6歳ぐらい。

父親の記憶が全くなくって、思い出そうとしても思い出せない。
なんで思い出せないのかなって思いつつも、ただ嫌いで、
「死んでくれ」「いなくなってくれればいい」っていうのが、ずっとあったんですね。

父親は、肝臓がんで亡くなってしまったんです。

お通夜の日、今でも覚えてるんですけど
悲しむのかなって思うじゃないですか…やっぱり、ああいう時って、、、

全然後悔なくって、「よかった」って安心しているんですよ。

だから父親には悪いんですけど、いなくなってくれてよかったって、本当に思ってて。

2、3年前に、妹が3歳離れてるんですけど、聞いたら、
父親が帰ってくるたびに怯えていたって言われたんですね。

自分では全く記憶がなくって
何かそういうのがあるんだろうなとは思いながらも、
でも、いなくなってくれたことによって感謝している自分がいる。

2019年の5月に、私はがんと診断されました。
その後、年末の12月にはステージⅣまで進行して、出血が止まらず救急搬送されました。

私は、自分で治ると信じて
奥さんからも「一緒に治そう、なんでもいいから」って…
東京に行ったり、いろんなところに出かけたり、自由診療を受けたり、やりました。

一番取り組んだのが、心の治しですね。メンタルです。

自分の中の問題とか、関わり方とか
そういうものを見ていくと、自分が思ってた以上に、
自分を損してるっていうか、おとしめてるっていうか。

私は幸せになるために頑張っていたけど、それは本当なのかっていうところを疑った。
そして、そこから何が本当なのかっていうのを探して、心の治しをいろいろやってきた。

その時に、父親のことについて言われたのが、

「それは良くない」
「手放しなさい」

っていうことだったんですね。

そこ、結構悩みました。

なんで、その記憶も思い出せないのに。
いなくなればいいって、ただ思ってて。
それに対してイライラも何もしないのにって思ったんですけど。

言われるがまま、心の治しっていうか、父親のことの赦しをしたんですね。

そのために見ていたのが、『The Power of the Heart』という映画です。

闘病中に何回見たかな。
結構見ましたね。もう数えきれないぐらい。
セリフも覚えてて、全部出てくる。

その中に、親とかを殺された女性の話があるんですね。
本当に赦せたのか。

その中で、「赦しっていうのは、なんだろう」っていうのが出てくるんですね。

私たちって、いい、悪い、イエス、ノーで物事を考えるんだけど、
物事にイエスとかノーとか、そういうものはないっていう話だったんですね。

正しいことって、じゃあ何なの
悪いことって何なの
本当の世界は、それすらないんだって。

認知科学でいうと、良い・悪いを決めているのは出来事そのものじゃなくて、自分の中の「内部表現」なんですね。同じ出来事でも、見る人によって良くも悪くもなる。

たぶん、何言ってるんだって思う人もいるかもしれないんですけども。

赦しって、じゃあ何なのって言った時に…

私の場合は、赦しっていうのは誰かを赦すのではない
私が思う赦しは、赦せない自分を赦してあげるっていうのが、赦しなんですね。

実はこれが一番簡単で

どうしても赦せない相手とか、いるんですよね。

父親のことに関しては、ちゃんと赦せましたよ…

でも、赦せないことって、やっぱりあるんです。
それを無理やり赦すと、自分に嘘をつくことになる

なので私は、赦せない自分を赦してあげる。

「そうだよね」
「仕方ないよね」
「当たり前だよね」

って言うと、心が落ち着いて、平静に戻るんですね。

映画の内容が気になる人は、見ていただいたら一番いいのかなと思うんです。

説明を聞いて、「こういう映画なんだ」っていうよりは、
見て、赦しが何なのかっていうのを、あなた独自で考えて、それを見つける。
それが一番いいんじゃないかなって思います。

私はこれですごく良かった点が、
赦すとは何なのか、赦さないことで何が起きるのか。
自分にとっての制限とか限界とか、そういうものがいろいろ出てきたんですね。

自分の中で、本当はもうこの世にいたくないとか、
早く死にたいとかっていうのが出てきたりもしました。

これから先、考え方が違うとか、方向性が違うとか、いろいろ出てくるんですけども。

そのたびに、そのたびに何かをため込むっていう人生って、つまらないじゃないですか。

それよりも、それを笑って流せるようになると、すごく人生って楽しくなる。

「そうだよね、仕方ないよね!当たり前だよね」って。

Kazu

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