マインドの力…がん細胞にラブレターを書いた私が、気づいたこと

Kazuの記録

幸せになりたい…
豊かになりたい…
お金持ちになりたい…

だから、一生懸命頑張る
苦しくても我慢する
そうすれば、いつか幸せになれる。

私は、ずっとそう思って生きてきました。

2019年5月、中咽頭がん、ステージⅡ〜Ⅲと宣告されました。
「その後、病状は進み、2019年の年末に、ステージⅣ」

「手術できますよ」

そう言われましたが、説明されたのは、顔の3分の1を切除して、お尻から組織を切り取って移植するという手術でした。

声が出せなくなるリスクもあると聞きました。

私は、手術をしたいとは思えませんでした。

「手術しなければ、どうなりますか」

そう聞くと、

「手術しなければ3ヶ月ですよ…もったいない」

と言われました。

「もったいない」って、どういうことなんだろう。

そのときは、答えが出ませんでした。

病院から帰る途中、私は恐怖でいっぱいでした。そして、違う方法で治すと決め、いろんな方法を試していきました。

その中で、今日は一つ、私にとって大切だったことを書きます。

それが「心直し」。

私は、がん細胞にラブレターを書きました。

がん細胞にラブレターって、どういうこと?

そう思うかもしれません。

その頃の私は、

「なんで、がんになったんだろう」

と、すごく考えていました。

何も悪いことをしたつもりはない。
人に悪い思いをさせようとしたわけでもない。
人に恥じるようなことをしたわけでもない。

それなのに、なんで自分が。

そんな思いがありました。今振り返ると、自分を否定する気持ちも、かなり大きかったと思います。

私にとって、がん細胞は敵でした。

自分の体を傷つけ、死に追いやっていく。
憎らしい。消えてなくなってしまえ。

そう思っていました。

でも、あるとき、考えたんです。

もともとは、自分の細胞だったんだよな。

その細胞が、がん化した。

私はそこに、

「もしかしたら、自分に何かを伝えてくれているんじゃないか」

という意味を見いだしました。

一生懸命頑張れば、幸せになれる。
いろんなことを我慢すれば、成功する。

ずっとそう思ってきたけれど、本当にそうなんだろうか。

細胞は、がん化してまで、

「その生き方は、おかしいんじゃないか」

と、私に伝えてくれている。

私の中では、そう捉えられたんです。

これは、がんになった原因についての説明ではありません。自分に起きたことを、私がどう受け止めたかという話です。

そう思えたとき、がん細胞は敵ではなくなりました。

私のために、命をかけて伝えてくれている。

すると、それまで憎らしいと思っていた細胞に対して、

「ありがたいな」

という思いが湧いてきました。

私は、その細胞に感謝の気持ちを込めて、ラブレターを書きました。

「ありがとう」

そう書ける自分がいました。

体も頑張っているんだな。

がん化した細胞を、健康な細胞が優しく包み込んで、体を元に戻そうとしてくれている。そんなイメージを持つようにもなりました。

すると、私の感覚では、痛みや苦しみ、悲しみが和らいでいくように感じられたんです。

同じ自分の体なのに、向き合う気持ちが変わっていました。

私にとって、それは赦しであり、手放しでした。

そして、気づいたことがありました。

私は「幸せになりたい」と思っていたけれど、自分にとって何が幸せなのか、分かっていなかったんです。

お金持ちになりたいのか。
何かを成し遂げたいのか。

そう問い直してみても、それだけではありませんでした。

誰かがこう言ったから。
周りがこうしているから。
これが当たり前だから。

そういうことを基準にする前に、

「自分にとって、何が大切なんだろう」

そこを、生き方の中心に置きたいと思いました。

自分はどうしたいのか。
どうなりたいのか。
何を大切に思っているのか。

その答えを、一生懸命考えて、頑張って絞り出すというよりも、自分の中にある感覚を持ち続けていたい。

私にとっての「ありのままの自分」は、そういうことだったのだと思います。

周りの人に対して、強く身構えていた自分にも気づきました。

敵だらけだと思っていたのかもしれません。

でも、敵を作っていたのは、自分自身だった。

がん細胞への見方が変わったことは、自分が周りをどう見ていたのかを問い直すことにもつながりました。

あのとき、これから自分をどう生かしていきたいと思ったのか。

まずは、がんを治したい。

そして、がん細胞が教えてくれたと私が受け止めた、その生き方を実践していきたい。

自分のために。そして、病気で苦しんでいる人たちのためにも、この体験を伝えていきたい。

今、私はそう振り返っています。

がん細胞にラブレターを書いたことが、病状をどう変えたのか。それを、ここで断定することはできません。

でも、がん細胞を憎んでいた私の中に「ありがとう」が生まれ、自分が何を大切にして生きたいのかを見つめるようになった。

それは、私が経験したことです。

頑張れば、我慢すれば、その先に幸せがある。

そう信じていた私が、自分にとって何が大切なのかを、生き方の中心に置こうと思った。

私がここで伝えたい「マインドの力」は、その体験の中にあります。

あなたにも、気づかないうちに基準にしている「当たり前」があるかもしれません。
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